はじめまして!
2010年 01月 18日
この度,慶應義塾大学ITPに参加することになった黒岩と申します.1月10日からスイスのチューリヒに滞在中です.これから2ヶ月半,このブログを通して現地での生活や研究について報告してまいります.初めての海外生活&一人暮らしで何かと大変なことだらけですが,なんとか頑張っていきたいと思います.
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さて,私の派遣先はスイス連邦工科大学チューリヒ校(Die Eidgenössische Technische Hochschule Zürich.以下,ETHZ)です.
Peter Arbenz教授のもと,Dominik Obrist博士と3人で研究を進めていくことになっています.実際には,お2人が進めていたプロジェクトに後から参加させていただいている形です.Arbenz教授は多くのプロジェクトに携わっているようで,その中から一番私の研究内容に近いものをアレンジしてくださいました.
チューリヒ到着翌日の1月11日午前中には初めての話し合いを行い,そこから週1ペースで話し合いの場が設けられることになったため,時差(-8時間)ぼけ云々と言っている暇もなく,早速研究に着手しています.
今週は,偏微分方程式を差分法で離散化して行列を作り,更に非線形部分の調整を行った行列をつくりました.2次元+時間発展のある問題で,texで数式に表すところまで行ったため,かなり骨の折れる作業でした.
しかしまだまだ下準備の段階で,研究のメインに到達するにはもう少し時間がかかりそうです.
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現在,Arbenz教授のグループには,私を含めて6人博士課程の学生がいます.
それぞれ2人2人3人ずつのグループでofficeと呼ばれる研究室が与えられています.天井の高さのせいもあってか,広くて快適な空間です.短期滞在の私にもこのような環境をいただけたことに,本当に感謝しています.
みな数値計算に関連した研究を行っている,というのは共通していますが,それぞれライブラリの作成,パッケージの作成,言語やソフトウェアの作成など,異なるプロジェクトに携わっています.私が行うのは,特定の問題に対する前処理や並列化の適用に関する研究なので,また少し毛色が違う印象です.
多くの学生が,大学内にとどまらず,他の研究所や企業から奨学金のような形で援助を受けながら共同研究を行っているようです.
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ところで,スイスの公用語はドイツ語・フランス語・イタリア語で,地域ごとに優勢さが異なります.わずかですがロマンシュ語が話される地域もあるそうです.
チューリヒはドイツ語圏で,挨拶や表記・文法などにスイス訛りのようなものがあるそうですが,基本的には普通のドイツ語で通じるようです.
私は渡航直前に簡単なドイツ語を詰め込んでみたのですが,到底実用には及ばない程度だったため,ほぼ役に立っていません.ドイツ語で話しかけてみると,大量のドイツ語で返答があるため,あえなく"sorry?"と聞き返すことになります.
といっても,英語もまだまだ未熟な私です.
ETHZの学生は本当に英語が堪能で,私がいると気を遣って英語で会話してくれます.それでも私は内容が分かったり分からなかったりで,直接話しかけられている時以外は,ついつい聞いているだけになってしまいます.来週は自分からも色々発言して,まずは英語だけでも鍛えていきたいと思っています.
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また,スイスは東京に比べて物価が高いと聞いていたのでかなり不安に思っていたのですが,本当に高かったです.
一番身近(?)な学食での昼食を例に説明してみたいと思います.
ETHZには何ヶ所か学食があり,近所の大学の学食も利用できます.大抵2,3種類の日替わりランチがあるのですが,なんと,いずれも1000〜2000円程度します.高すぎです.
しかし値段には身分によって3段階あり,ETHZの学生は一番安い半額程度になります.学生証を提示すると,その値段が適用されます.
私は現在学生証の発行を待っている状態なのですが,その旨伝えると,学生の値段にしてくれたり,外部向けの値段になったり,学食ごとにチェックの厳しさは異なるようです.
学食がそんな調子なので,とても外食する気にはなりません.そこで自炊が必要になってくるわけなのですが,長くなってきてしまったので,その話は次回に譲りたいと思います.
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最後に,大学付近からの眺めを1枚.
初当校の日の帰り道に撮ったものです.久々に見る雪に,さすがスイスだ!と興奮していましたが,今はすっかりとけて無くなってしまっています.
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さて,私の派遣先はスイス連邦工科大学チューリヒ校(Die Eidgenössische Technische Hochschule Zürich.以下,ETHZ)です.
Peter Arbenz教授のもと,Dominik Obrist博士と3人で研究を進めていくことになっています.実際には,お2人が進めていたプロジェクトに後から参加させていただいている形です.Arbenz教授は多くのプロジェクトに携わっているようで,その中から一番私の研究内容に近いものをアレンジしてくださいました.
チューリヒ到着翌日の1月11日午前中には初めての話し合いを行い,そこから週1ペースで話し合いの場が設けられることになったため,時差(-8時間)ぼけ云々と言っている暇もなく,早速研究に着手しています.
今週は,偏微分方程式を差分法で離散化して行列を作り,更に非線形部分の調整を行った行列をつくりました.2次元+時間発展のある問題で,texで数式に表すところまで行ったため,かなり骨の折れる作業でした.
しかしまだまだ下準備の段階で,研究のメインに到達するにはもう少し時間がかかりそうです.
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現在,Arbenz教授のグループには,私を含めて6人博士課程の学生がいます.
それぞれ2人2人3人ずつのグループでofficeと呼ばれる研究室が与えられています.天井の高さのせいもあってか,広くて快適な空間です.短期滞在の私にもこのような環境をいただけたことに,本当に感謝しています.
みな数値計算に関連した研究を行っている,というのは共通していますが,それぞれライブラリの作成,パッケージの作成,言語やソフトウェアの作成など,異なるプロジェクトに携わっています.私が行うのは,特定の問題に対する前処理や並列化の適用に関する研究なので,また少し毛色が違う印象です.
多くの学生が,大学内にとどまらず,他の研究所や企業から奨学金のような形で援助を受けながら共同研究を行っているようです.
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ところで,スイスの公用語はドイツ語・フランス語・イタリア語で,地域ごとに優勢さが異なります.わずかですがロマンシュ語が話される地域もあるそうです.
チューリヒはドイツ語圏で,挨拶や表記・文法などにスイス訛りのようなものがあるそうですが,基本的には普通のドイツ語で通じるようです.
私は渡航直前に簡単なドイツ語を詰め込んでみたのですが,到底実用には及ばない程度だったため,ほぼ役に立っていません.ドイツ語で話しかけてみると,大量のドイツ語で返答があるため,あえなく"sorry?"と聞き返すことになります.
といっても,英語もまだまだ未熟な私です.
ETHZの学生は本当に英語が堪能で,私がいると気を遣って英語で会話してくれます.それでも私は内容が分かったり分からなかったりで,直接話しかけられている時以外は,ついつい聞いているだけになってしまいます.来週は自分からも色々発言して,まずは英語だけでも鍛えていきたいと思っています.
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また,スイスは東京に比べて物価が高いと聞いていたのでかなり不安に思っていたのですが,本当に高かったです.
一番身近(?)な学食での昼食を例に説明してみたいと思います.
ETHZには何ヶ所か学食があり,近所の大学の学食も利用できます.大抵2,3種類の日替わりランチがあるのですが,なんと,いずれも1000〜2000円程度します.高すぎです.
しかし値段には身分によって3段階あり,ETHZの学生は一番安い半額程度になります.学生証を提示すると,その値段が適用されます.
私は現在学生証の発行を待っている状態なのですが,その旨伝えると,学生の値段にしてくれたり,外部向けの値段になったり,学食ごとにチェックの厳しさは異なるようです.
学食がそんな調子なので,とても外食する気にはなりません.そこで自炊が必要になってくるわけなのですが,長くなってきてしまったので,その話は次回に譲りたいと思います.
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最後に,大学付近からの眺めを1枚.
初当校の日の帰り道に撮ったものです.久々に見る雪に,さすがスイスだ!と興奮していましたが,今はすっかりとけて無くなってしまっています.
by keio-itp
| 2010-01-18 04:26
| 2010年ETHZ・黒岩