春祭り
2010年 04月 21日
こんにちは。ETHZの猪谷です。
とうとうあと9日。帰国へのカウントダウンがスタートしました。
まだまだこっちにいたい!と駄々をこねても時間は無情に過ぎていきます。
先日のアイスランドの噴火で、一時期スイスでも飛行機が欠航していましたが
徐々に回復してきているようで、帰国には問題なさそうです。一安心。
今週の月曜日、チューリッヒで一番大きなお祭りの一つであるSechseläuten
(セクセロイテン)が開催されました。スイスでは休日は国民の休日と、州(カントン)
ごとの休日の2種類があります。この日はカントンで制定された半休日で午前中は
通常どおりですが午後から休日になります。少し不思議な感じです。
そこで、せっかくなのでお祭りを見物しにダウンタウンまで足をのばしました。
今日はその時のお話を。
Sechseläutenは春を祝うお祭りで、6時の(Sechse)鐘(läuten)という意味だ
そうです。昔チューリッヒでは冬場は5時まで、夏場は6時まで仕事をしていました。
終業を知らせるのは、街の教会の鐘です。なので、終業の鐘が、5時から6時に変
わることはチューリッヒの人たちにとって、春の名物詩だったわけです。
Sechseläutenでは2つのイベントがあります。1つ目はパレードです。このパレード
ではZunftと呼ばれる商業組合ごとにわかれ、それぞれの伝統的な衣装を着て街中を
練り歩きます。
かなり長いパレードで、先頭から最後尾が通過するまで4時間ほどかかります。面白い
のはパレードに参加している人たちが、見物人に向かってパンやお菓子、チーズなどを投
げることです。見物人も「こっちに投げろ!」と手を伸ばしています。また中にはワインを
持っている人もいて、グラスを差し出すと注いでくれます。陽気ですね。
また見物人の中には、花束を持っていて、パレードの人たち(おそらく知り合いなのでしょ
うが)に渡していきます。なので、スタート時には手ぶらだった人たちもパレードが終わるこ
ろにはこのように花束を両手に抱えています。
おじさんたちが花束をもっていい笑顔で行進する様子はなんだか微笑ましいです。
パレードが終点である広場に到着するともうひとつのイベントが始まります。それは紙で作った
スノーマンに火をつけて爆破するというものです。スノーマンの中には火薬がしかけられていて、
スノーマンの頭に火が届くと、大音量とともに爆発します。このイベントには、雪を吹き飛ばすと
いう意味があるようで、火をつけてから爆発までの時間が短いほどいい春が訪れるといわれて
います。今年は13分程度で例年よりも短かったようで、皆さん喜んでいました。この爆発まで
の時間、スノーマンの作り方にとても依存しそうなのですが…という理系的なツッコミはやめてお
きましょう。
私はこのスノーマンを見るべく、パレードの最後尾にくっついて広場に向かったのですがその途中、
パパパパン!
と大きな音が。えっ?私は唖然。なんとパレードの最後尾が広場に着く前にスノーマンは爆破。
それはせっかちすぎるだろ…と嘆いてもまさに後の祭り。着いたころにはスノーマンは見る影も
なく、ただの炎の塊に。
私の悲愴感漂う一枚です。後日、ネットで検索したところ火をつけてから爆発するまでの動画が
ネット上にありました。興味のある方はのぞいてみてください。
今回の滞在では、研究ももちろんですがスイス、ヨーロッパの人たちの生活や文化に触れられ
たことも私にとっての大きな成果だと思います。
春になりETHの隣の牧場では放牧が始まりました。最後に牛の写真を。
では。次が最後でしょう。
猪谷
とうとうあと9日。帰国へのカウントダウンがスタートしました。
まだまだこっちにいたい!と駄々をこねても時間は無情に過ぎていきます。
先日のアイスランドの噴火で、一時期スイスでも飛行機が欠航していましたが
徐々に回復してきているようで、帰国には問題なさそうです。一安心。
今週の月曜日、チューリッヒで一番大きなお祭りの一つであるSechseläuten
(セクセロイテン)が開催されました。スイスでは休日は国民の休日と、州(カントン)
ごとの休日の2種類があります。この日はカントンで制定された半休日で午前中は
通常どおりですが午後から休日になります。少し不思議な感じです。
そこで、せっかくなのでお祭りを見物しにダウンタウンまで足をのばしました。
今日はその時のお話を。
Sechseläutenは春を祝うお祭りで、6時の(Sechse)鐘(läuten)という意味だ
そうです。昔チューリッヒでは冬場は5時まで、夏場は6時まで仕事をしていました。
終業を知らせるのは、街の教会の鐘です。なので、終業の鐘が、5時から6時に変
わることはチューリッヒの人たちにとって、春の名物詩だったわけです。
Sechseläutenでは2つのイベントがあります。1つ目はパレードです。このパレード
ではZunftと呼ばれる商業組合ごとにわかれ、それぞれの伝統的な衣装を着て街中を
練り歩きます。
かなり長いパレードで、先頭から最後尾が通過するまで4時間ほどかかります。面白い
のはパレードに参加している人たちが、見物人に向かってパンやお菓子、チーズなどを投
げることです。見物人も「こっちに投げろ!」と手を伸ばしています。また中にはワインを
持っている人もいて、グラスを差し出すと注いでくれます。陽気ですね。
また見物人の中には、花束を持っていて、パレードの人たち(おそらく知り合いなのでしょ
うが)に渡していきます。なので、スタート時には手ぶらだった人たちもパレードが終わるこ
ろにはこのように花束を両手に抱えています。
おじさんたちが花束をもっていい笑顔で行進する様子はなんだか微笑ましいです。
パレードが終点である広場に到着するともうひとつのイベントが始まります。それは紙で作った
スノーマンに火をつけて爆破するというものです。スノーマンの中には火薬がしかけられていて、
スノーマンの頭に火が届くと、大音量とともに爆発します。このイベントには、雪を吹き飛ばすと
いう意味があるようで、火をつけてから爆発までの時間が短いほどいい春が訪れるといわれて
います。今年は13分程度で例年よりも短かったようで、皆さん喜んでいました。この爆発まで
の時間、スノーマンの作り方にとても依存しそうなのですが…という理系的なツッコミはやめてお
きましょう。
私はこのスノーマンを見るべく、パレードの最後尾にくっついて広場に向かったのですがその途中、
パパパパン!
と大きな音が。えっ?私は唖然。なんとパレードの最後尾が広場に着く前にスノーマンは爆破。
それはせっかちすぎるだろ…と嘆いてもまさに後の祭り。着いたころにはスノーマンは見る影も
なく、ただの炎の塊に。
私の悲愴感漂う一枚です。後日、ネットで検索したところ火をつけてから爆発するまでの動画が
ネット上にありました。興味のある方はのぞいてみてください。
今回の滞在では、研究ももちろんですがスイス、ヨーロッパの人たちの生活や文化に触れられ
たことも私にとっての大きな成果だと思います。
春になりETHの隣の牧場では放牧が始まりました。最後に牛の写真を。
では。次が最後でしょう。
猪谷
by keio-itp
| 2010-04-21 17:12
| 2010年ETH・猪谷