4週目:ブレイクスルー
2010年 10月 03日
ジョージア工科大学の伊藤です。
4週目は大きく前進しました!
今回はちょっと研究の話を中心に報告させて頂きます。
その1 研究決定
研究の方向性がほぼ決定しました。
日曜日の夜、ビビッとくるアイデアが浮かび、月、火と論文を読みあさり、水曜日のミーティングで発表しました。
先生の反応も上々だったので、金曜日にもう一度先生と面談をし、詳細について話合いました。いつもはへらへらしている先生ですが、初めて本気で研究の議論を一対一でして、ついて行けませんでした。いきなり、
「研究はもっと面白くしなきゃいけない!」
といわれ、この研究が進める方向性を一気に10個ぐらい言われてしまうというなさけない結果に終わりました。研究の内容はその2で書こうと思いますが、一体この研究でなにをしめしたいのか?そして、それが今の暮らしのどのシーンで変化を起こせるのかをもっと具体的に考えなきゃいけないということを痛感しました。
ジョージアテックでは本当に先生も学生も直球で批評してきます。
指導教官の三田先生のプレゼンテーションに対しても、するどい質問が来てなによりも学生でも議論を引き下がらない強さがあります。
僕は普通に会話する分には英語での会話に困りませんが、このレベルの議論になるとうまく伝えられなくなる、というより自信がまだないのが悔しい所です。
最後帰るときに今週読んだ論文を積み上げて、満足感に浸りました。となりの子がコーラをくれたので来週飲みのが楽しみです。
その2 これからのテクノロジーは・・
僕の部屋に韓国人の博士でHuman Computer Interaction専門の女の人がいて、よく研究の相談に乗ってもらいます。研究の方向性が近いので話が合うんですが、今週彼女と議論の中でわかったのは、僕がやろうとしてるのは、これからの建築の進むべき方向に1つのガイドライン的な役目ができればいいのかと思いました。
写真を使った研究で、ある条件のもと被験者に写真を撮ってもらい、それを解析することで、その人が空間とどんな関わりかたをしているのかを知るというのが研究の流れです。
これから建築空間がどうゆう風になっていくのがいいのかを、実際の暮らしを写した写真から読み取るんです。
将来、人が環境に合わせて違った行動をするように、ロボットがその場にあったサービスを提供してくれるようなることを想像してます。
彼女の研究は認知症高齢者を対象としたインタラクション系の研究なんですが、色々な症状を持つ高齢者がテクノロジーに触れるのを見る中で、これからのテクノロジーはもっと人に近いところで考えないと意味がないって良く言います。僕もその通りだとこっちに来てからすごく感じています。インタラクション系の研究は今最盛期なので、彼女のように未来の指針を示そうという研究がたくさんありますが、建築ではどうでしょうか?
まだ、建築は人と距離が遠い所でものを考えてる気が僕はしています。特に、時間の流れが入ると建築はただの箱で良くなっているシーンが多いんじゃないでしょうか。
先生に参考にするようにと言われた研究がとても衝撃的でした。彼の研究はホームレスにポラロイドカメラを渡し、テクノロジーを感じる所を撮影してと頼み、その写真からテクノロジーをもっと多くの人に使ってもらえるようにするヒントを探っています。
僕もまだ、読み込んでいないんですが、すごく面白いです。是非読んでみてください。2008年のCHI(インタラクション系の最高峰の学会)でベストペーパーをとった学生です。
来週話を聞いてみようかなと思っています。
http://ledantec.net/
その3 ICU見学
集中治療室に2つ見学に行きました。クラスの課題がICUにおける問題を解決する、プロトタイプを作るものです。気になったのは、記録する時の情報の形でした。今は、ほとんどテキストで保存されていますが、シチュエーションによっては他の情報で保存した方がいいと思います。特に、インプット方法が全部タイピングというのは、実際、パソコンに向かっている時間が膨大になるようです。
見学というのは、本当に疲れます。ちゃんとドレスアップして行かなきゃいけないし、雰囲気がぴりぴりしているので。
その4 デモ
open house的なデモが行われました。ただ、すごいのが高校を招いて、そのために半日デモの日をさいている所です。これは本当に見習わなければと思います。
それも、トップスター研究者がゴロゴロ歩いていて、高校生に色々教えている姿は本当にいいなぁ〜と思います。
Thad Starnerは彼が博士の時に研究していた歩きながらでも見れるモニターと、タイピングができるリモコンをいつもつけているんですが、それを装着させてもらいました。やっぱりウェアラブルコンピューティングは実際体験するとびっくりします。
その他にも100近いデモがあって、興味深いのがいくつもある反面、あせりました。
ウェアラブルコンピューティングがどうゆうものかは、MITのPranav Mistryのプレゼンがすごくわかりやすいです。彼の研究はジョージアテックでもよく議論に出てきます。
http://www.ted.com/talks/pranav_mistry_the_thrilling_potential_of_sixthsense_technology.html
その5 もちごめ
もちごめの処理ですが、先生が炊飯器をくれたので、野菜などと一緒にめんつゆをいれて炊き込みご飯的なものにするという技を使って食べています。おいしいです。
週末は、ラボの仲間とアジアンのスーパーに行って野菜を買いまくるのがストレス解消になっています。
来週は、水曜日に僕の発表時間をまた取ってもらったので、
・なにを写真から知りたいのか?
・なにを取ってもらう様に質問するのか?
を練り直したいと思います。僕的には、写真を画像解析して機会学習させるステップとどうやってつなげていくのかすごく困るんですが、とりあえず、色々模索してみようと思います!
しんどくなってきましたが、ふんばりどころなのでがんばります!
Taka Ito
4週目は大きく前進しました!
今回はちょっと研究の話を中心に報告させて頂きます。
その1 研究決定
研究の方向性がほぼ決定しました。
日曜日の夜、ビビッとくるアイデアが浮かび、月、火と論文を読みあさり、水曜日のミーティングで発表しました。
先生の反応も上々だったので、金曜日にもう一度先生と面談をし、詳細について話合いました。いつもはへらへらしている先生ですが、初めて本気で研究の議論を一対一でして、ついて行けませんでした。いきなり、
「研究はもっと面白くしなきゃいけない!」
といわれ、この研究が進める方向性を一気に10個ぐらい言われてしまうというなさけない結果に終わりました。研究の内容はその2で書こうと思いますが、一体この研究でなにをしめしたいのか?そして、それが今の暮らしのどのシーンで変化を起こせるのかをもっと具体的に考えなきゃいけないということを痛感しました。
ジョージアテックでは本当に先生も学生も直球で批評してきます。
指導教官の三田先生のプレゼンテーションに対しても、するどい質問が来てなによりも学生でも議論を引き下がらない強さがあります。
僕は普通に会話する分には英語での会話に困りませんが、このレベルの議論になるとうまく伝えられなくなる、というより自信がまだないのが悔しい所です。
最後帰るときに今週読んだ論文を積み上げて、満足感に浸りました。となりの子がコーラをくれたので来週飲みのが楽しみです。
その2 これからのテクノロジーは・・
僕の部屋に韓国人の博士でHuman Computer Interaction専門の女の人がいて、よく研究の相談に乗ってもらいます。研究の方向性が近いので話が合うんですが、今週彼女と議論の中でわかったのは、僕がやろうとしてるのは、これからの建築の進むべき方向に1つのガイドライン的な役目ができればいいのかと思いました。
写真を使った研究で、ある条件のもと被験者に写真を撮ってもらい、それを解析することで、その人が空間とどんな関わりかたをしているのかを知るというのが研究の流れです。
これから建築空間がどうゆう風になっていくのがいいのかを、実際の暮らしを写した写真から読み取るんです。
将来、人が環境に合わせて違った行動をするように、ロボットがその場にあったサービスを提供してくれるようなることを想像してます。
彼女の研究は認知症高齢者を対象としたインタラクション系の研究なんですが、色々な症状を持つ高齢者がテクノロジーに触れるのを見る中で、これからのテクノロジーはもっと人に近いところで考えないと意味がないって良く言います。僕もその通りだとこっちに来てからすごく感じています。インタラクション系の研究は今最盛期なので、彼女のように未来の指針を示そうという研究がたくさんありますが、建築ではどうでしょうか?
まだ、建築は人と距離が遠い所でものを考えてる気が僕はしています。特に、時間の流れが入ると建築はただの箱で良くなっているシーンが多いんじゃないでしょうか。
先生に参考にするようにと言われた研究がとても衝撃的でした。彼の研究はホームレスにポラロイドカメラを渡し、テクノロジーを感じる所を撮影してと頼み、その写真からテクノロジーをもっと多くの人に使ってもらえるようにするヒントを探っています。
僕もまだ、読み込んでいないんですが、すごく面白いです。是非読んでみてください。2008年のCHI(インタラクション系の最高峰の学会)でベストペーパーをとった学生です。
来週話を聞いてみようかなと思っています。
http://ledantec.net/
その3 ICU見学
集中治療室に2つ見学に行きました。クラスの課題がICUにおける問題を解決する、プロトタイプを作るものです。気になったのは、記録する時の情報の形でした。今は、ほとんどテキストで保存されていますが、シチュエーションによっては他の情報で保存した方がいいと思います。特に、インプット方法が全部タイピングというのは、実際、パソコンに向かっている時間が膨大になるようです。
見学というのは、本当に疲れます。ちゃんとドレスアップして行かなきゃいけないし、雰囲気がぴりぴりしているので。
その4 デモ
open house的なデモが行われました。ただ、すごいのが高校を招いて、そのために半日デモの日をさいている所です。これは本当に見習わなければと思います。
それも、トップスター研究者がゴロゴロ歩いていて、高校生に色々教えている姿は本当にいいなぁ〜と思います。
Thad Starnerは彼が博士の時に研究していた歩きながらでも見れるモニターと、タイピングができるリモコンをいつもつけているんですが、それを装着させてもらいました。やっぱりウェアラブルコンピューティングは実際体験するとびっくりします。
その他にも100近いデモがあって、興味深いのがいくつもある反面、あせりました。
ウェアラブルコンピューティングがどうゆうものかは、MITのPranav Mistryのプレゼンがすごくわかりやすいです。彼の研究はジョージアテックでもよく議論に出てきます。
http://www.ted.com/talks/pranav_mistry_the_thrilling_potential_of_sixthsense_technology.html
その5 もちごめ
もちごめの処理ですが、先生が炊飯器をくれたので、野菜などと一緒にめんつゆをいれて炊き込みご飯的なものにするという技を使って食べています。おいしいです。
週末は、ラボの仲間とアジアンのスーパーに行って野菜を買いまくるのがストレス解消になっています。
来週は、水曜日に僕の発表時間をまた取ってもらったので、
・なにを写真から知りたいのか?
・なにを取ってもらう様に質問するのか?
を練り直したいと思います。僕的には、写真を画像解析して機会学習させるステップとどうやってつなげていくのかすごく困るんですが、とりあえず、色々模索してみようと思います!
しんどくなってきましたが、ふんばりどころなのでがんばります!
Taka Ito
by keio-itp
| 2010-10-03 12:50
| 2010年ジョージア工科大学・伊藤