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慶應義塾ITP派遣生からの現地報告書です


by keio-itp

4週目 ~研究環境~

研究環境

こんにちは.ケンブリッジ大 篠原です.

今回は研究環境,研究グループ,研究内容,研究施設を紹介します.
キャベンディッシュ研究所の研究体制は,一般的な日本の研究室のように各教授が研究室を持つのではなく,数人の教授と研究者と学生で1つのグループを構成しています.
上下関係は全くと言っていいほどなく,教授にも ”How is your experiment?” などと気さくに話せる環境です.
また,全体的に短時間で効率よく研究を進める雰囲気があります.一例として,夜18時以降は建物の出入り口の鍵がロックされます.一度実験のセッティングに手惑い,19時頃まで残ったことがありますが,ほとんど残っている人を見かけませんでした.

私は物理学科・キャベンディッシュ研究所Quantum Matter (QM) groupに所属しています.
(表示されているメンバーリストと現在在籍しているメンバーを見る限り,あまり更新されていませんが)
このグループでは物性の解明に関する理論と実験の研究を行っています.

私の研究は,昨今原子力発電に代わるエネルギーや,電気自動車の発達,情報通信デバイスの小型化に伴い,期待が集まっているリチウムイオン電池の電極材料物質の合成と評価を行っています.物質の合成には化学的な手法を用い,評価・解析にはシミュレーションを含む数学的・物理学的手法を用いています.多くの分野の協力が必要な分野につき多様な研究背景を持った人々とのやり取りが盛んな分野です.そのため,他学科との共同研究も多い傾向があります.

今回私も利用する装置の都合上,化学科(Department of Chemistry)や地学科(Department of Earth Science)においても実験を行っています.移動には物理学科から自転車でそれぞれ約10分のところにあります.

地学科の敷地内に博物館があり恐竜の骨や天然鉱石が展示されていました.

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Department of Chemistry (立て看板とメインの建物)


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Department of Earth Science


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博物館に展示されていた恐竜の骨


地学科の隣の通りには,私が所属する物理情報工学科の学科主任である足立修一教授が以前在籍されていた工学部(Department of Engineering)がありました.
慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科(物理情報システム専修) 足立研究室ホームページ: http://arx.appi.keio.ac.jp/


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Department of Engineering

残り約40日,楽しみつつ成果をあげられるよう頑張ります.
by keio-itp | 2012-08-13 04:41 | 2012年ケンブリッジ大学・篠原