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慶應義塾ITP派遣生からの現地報告書です


by keio-itp

カテゴリ:2011年ベルリン工科大・奥山( 6 )

駆け込みで観光!

こんばんは。ベルリンの奥山です。

ベルリンでの研究も残すところ2日となってしまいました。先週のディスカッションで、論文のおおよその方向性を定めることができました。その過程でクリアすべき課題もはっきりしてきたので、帰国までにややこしい問題をつぶしておこうと考えています。

今回の滞在では、研究が忙しかったり、体調が今ひとつだったりで、観光らしい観光はぜんぜんしていませんでした。私としてはメジャーな観光地に行くよりも、近所の食堂のおっちゃん・おばちゃんと仲良くなったり、雑貨屋のあんちゃんにからかわれたりしていた方が楽しいのですが、さすがにどこにも行かないのはもったいない。そんなわけで、最後の日曜日を利用してお出かけしてきました。

今日のメインはずっと気になっていたDDRミュージアム。DDRというのは、Deutsche Demokratische Republik、つまり旧東ドイツのこと。共産主義時代の社会風俗を展示している博物館です。
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私好みの怪しげなガラクタがいっぱい。このレジスター、ほしい...
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こちらは共産主義時代の監獄を再現したもの。東ドイツでは秘密警察シュタージによって、徹底した思想統制が行われていました...
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併設のレストランでは、当時の食文化も体験できます。これはソリャンカというウクライナ風のスープ。かなり濃厚な味わい。

ランチの後はシュプレー川のクルージングに行ってきました。
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「博物館の島」を船の上から。
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日本ではまず見かけない警察のパトロールボート。シュプレー川は遊覧船がひっきりなしに行き来しているので、事故やトラブルも多いのでしょうか?

今回はここまで。あと2日、がんばります!
by keio-itp | 2012-03-19 03:44 | 2011年ベルリン工科大・奥山

病院デビュー

こんばんは。ベルリンの奥山です。

風邪ひきそう、などと言っていたら、本当に病気になってしまいました。咳があんまりひどいので、言葉の不安を押して近所の病院に行ってきました。

当地のお医者は、ベッドと医療器具が備えられた日本風の診察室ではなく、大学の先生か中小企業の重役みたいなオフィスで仕事をしていて、そこに患者が訪ねて行くスタイルのようです。「やあドクター」、「ひさしぶりだね、マイケル。最近調子はどうだい?」、みたいな感じで。浦沢直樹の漫画で見たことあるぞ、こういうの、なんて思いながら診察してもらいました。

処方されたお薬は、カプセルや錠剤ではなく、なんと水薬でした。以前、薬局で買った胃薬もこの手のシロップで、こんなの飲むの20年ぶりだよ、と思ったものでした。ドイツではこれが一般的なのかな?国が変われば何かと変わるものです。

そんなこんなでしばらく臥せっていましたが、今は元気に論文を書いています。ベルリン滞在もあと1週間。ラストスパートです。

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大学のむかいの歌劇場。ぼろっちくてかわいい。この景色も見納め...
by keio-itp | 2012-03-16 06:52 | 2011年ベルリン工科大・奥山

春が来た

こんばんは。ベルリンの奥山です。

ベルリンは出し抜けに春めいてきました。まるでオホーツク海
みたいだったシュプレー川が

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わずか1週間でこのとおり。

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一気に20℃も気温が上がり、かえって風邪ひきそうです!

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先週は研究室のセミナーで研究発表をしてきました。

小1時間のトークに準備期間3日という八甲田山死の行軍で、
英語がボロボロになってしまいました... みんな、ごめん。

このセミナーで、時間相関関数を使って物理を見る方法を
教えてもらい、最近はもっぱらその解析を進めてきました。

時間相関を見るには、Liouvillianの固有値問題を解いて、
物理状態をeigenbasisで書き直してやればいいのですが、
ふつうの数値計算ライブラリでは精度が足りず、基底の
変換がうまくいかない!

しかたがないので、力技で運動方程式を積分してしまいました。
(計算量のオーダーを考えると、案外悪くないかも?)

こんなとき、みんなどうしてるんでしょうか?

慶應の研究室にはこの手の固有値問題の専門家がいるので、
帰国したら質問してみようと思います。

肝心の解析結果は... 今までの考察を強く裏付けるものでした!
ありがとう、Christinaさん。恩に着ます!

そんな感じで、主張したいことも出そろってきたので、
ぼちぼち論文を書くことになりそうです。

再び英語の壁が... がんばります!

というわけで、また次回!
by keio-itp | 2012-02-23 04:43 | 2011年ベルリン工科大・奥山
こんばんは。ベルリンの奥山です。

ここ1週間ほどは、新しい解析手法の検討を進めています。

前回もお話ししたように、私の研究テーマは量子光学に近い内容です。

量子光学にはレーザーやメーザーなどを解析するかっこいい手法があるので、
そのアイディアを拝借して、私の系に適用できないものかと考えています。

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さて、予告していたベルリン・レストランガイド、今回は中東・アジア料理編です。

ベルリンではドイツ料理よりも中東やアジアの料理の方がずっと人気があります。
ドイツ料理専門店は観光地でしか見かけませんし、研究室の友人曰く、
ドイツの料理は面倒くさいので、自分の家でもあんまり作らないとのこと。

それに引き換え、トルコ風のレストラン・ファストフードは、町中にあふれています。
マクドナルドやバーガーキングよりずっとメジャーで、牛丼のような感覚でしょうか?

これは近所のドネル・ケバブ屋さんです。ケバブ肉を巨大な包丁でそぎ落として、
これまた巨大なサンドイッチにしてくれます。250円でお腹いっぱい。

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トルコ風レストランはケバブの店のほかに、ショーケースに入った鶏肉やマトンを
その場で炒めて、サンドイッチやチャーハンにしてくれる店があります。これも美味!

こっちは東南アジア料理専門店のカプタイ(牛肉と野菜をココナツベースのソースで
炒めたもの)です。ヨーロッパの料理で何が不満かというと、アジア的な甘辛さがない
ことです。この店はその渇望を完璧に解消してくれます。香ばしいジャスミンライスと
甘辛い料理の組み合わせがたまりません!

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最後は大学の近所の日本食レストラン。ベルリンに何店舗かあるチェーン店です。
この日は、サバの塩焼き、タケノコの土佐煮、ほうれん草のごま和えをオーダー。
ドイツでこんなメニューが食べられるなんて!ビールはドイツ仕様の一番搾りです。

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とまあ、日々こんな感じの食生活を送っています。ドイツは酒税が安いので
外で飲んでも懐が痛まないこともあり、和食レストランの出現(タイミングよく、
前回の滞在中にオープンしたのです)以来、すっかり自炊する気を失ってしまった
のでした... ではまた次回!
by keio-itp | 2012-02-16 03:13 | 2011年ベルリン工科大・奥山

寒波!

こんばんは。ベルリンの奥山です。

私は、前回もお話したように、ボース粒子と結合した
量子ドットの輸送現象を理論的に研究しています。

ベルリンは今回の滞在が2度目。前回の滞在では主に
電子側の運動を、数値解析によって調べていました。

今回はどちらかといえばボース粒子に焦点を当てて、
解析的な表式の導出に挑戦しています。

これは量子光学と呼ばれる分野に近い問題設定で、
私にとってはなじみの薄いテーマでしたが、ある発見を
きっかけに一気に視界が開けてきたように感じます。

あるトリックを使うことで、いままで数値解析に頼る
しかないと思っていた級数が、解析的に計算できて
しまったんです。

この方法で新しい物理を見つけることができました!

先行研究に当たってみると、私と同じアプローチを
とっているものはなかったので、新参者としての役割は
果たすことができたかな、とちょっぴり満足している
今日この頃です。

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到着してしばらくは、横浜あたりと大差ない天気が続いて
いましたが、最近はともかく寒い!寒いというより、痛い!
東北出身の私でも、命の危険を感じるレベルです。

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近所の川は凍ってしまいました。夏場は遊覧船が
行き来するような立派な川が、このざま。

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歩道には転倒防止用の砂利が撒かれています。
気温が低すぎて、融雪剤では追いつかないみたい。
春になったらどうやって回収するんだろう?

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前回の滞在は8〜11月でした。ベルリンの人たちは
外で食事するのが大好きです。蚊に刺されまくりながら、
あるいは初秋の夜露に震えながら、ビールを飲んでる姿に
びっくりしましたが、この冬の天気を見るとそれも納得。
みんな、短い夏を精一杯楽しんでたんだなぁ。

次回は、そんなベルリン・レストランガイドをお送りします!
by keio-itp | 2012-02-05 04:02 | 2011年ベルリン工科大・奥山
はじめまして。物理学科・江藤研究室の奥山 倫と申します。

私は量子ドットと呼ばれる半導体ナノデバイスの電子状態と、
フォノンやフォトンなどのボース粒子との相互作用に興味を持っています。

量子ドットとは半導体の接合面に形成されたミクロな「電子の入れ物」のこと。

フォノンやフォトンは、円城塔さんの言葉を借りれば、
光や結晶の格子振動を「擬人化」した存在です。

ボース粒子との相互作用が量子ドットの電流にどんな影響を与えるのか、
反対に、量子ドットの電流がボース粒子のどんな運動を引き起こすのか、
といった問題を理論的に研究しています。

昨年からベルリン工科大学のTobias Brandes先生との共同研究が進行中で、
今回は3月下旬までの2ヶ月半、ベルリンに滞在する予定です。

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by keio-itp | 2012-01-19 06:22 | 2011年ベルリン工科大・奥山