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慶應義塾ITP派遣生からの現地報告書です


by keio-itp

カテゴリ:2013年UCバークレー・高井( 12 )

あと二週間

13週目「最近の日常」

お疲れ様です。UCバークレーの高井です。
ここ最近のバークレーは最高気温が20度前後でかなり暖かいです。
もう夜もパーカーで十分なくらいで、日本の春くらいの気候です。
僕は寒さに弱いので、日本の冬の4分の3くらいを回避できてラッキーでした。
ただ、日本は2月が一番冷えますよね…。
帰国時に気温差で風邪ひかないように気を付けます。

今週は、火曜日に同部屋の町田さんの先輩方がいらっしゃっていて、お昼をご一緒させていただきました。
皆さんは今週Baltimore で行われる AMS のカンファレンスに出席するついでに、研究打ち合わせでいらっしゃったそうです。
皆さんが、研究打ち合わせしている感じといい、ごはんの時の雑談している感じといい、本当の兄弟みたいで、うらやましく思いました。

さて来週からは春学期の開始が始まります。
ラストスパートを掛けて頑張ります。

今週は考古学棟を探検したときに発見したティラノサウルス(と思う化石)の
写真を。
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by keio-itp | 2014-01-17 13:55 | 2013年UCバークレー・高井

あと20日

お疲れ様です。UCバークレーの高井です。
早いものでバークレーの滞在も残すところあと20日ほどになりました。
時の経つのが年々早くなってきているとはいえ、この3ヶ月は
本当にあっという間でした。

研究に関して。先日書きました Manin 予想の Hilbert 保型形式への一般化について、理想のタイプの Jacquet-Langlands 対応があると仮定しての証明は確認できました。
なので、あとはやはり Jacquet-Langlands 対応を確認することを残された時間に行う予定です。
簡単に言うと、Hilbert 保型 newform から決まる Shimura 曲線の整モデルの余接空間と Hilbert モジュラー多様体の整モデルの余接空間の間に Jacquet-Langlands 対応が実現できれば良いのですが。
あと20日で追い込んで進めたいと思います。

今日は、毎日個人的に癒されていたリスの写真を載せておきます。
バークレーには(アトランタにもたくさんいたので、アメリカには、かもしれませんが)日本では信じられないほど、道端やキャンパスの至る所にリスがおり、また信じられないほど、アメリカの人達はリスに無関心です。
日本でいうハトみたいなに無視です。
最近、道路沿いのリスよりキャンパス内のリスのほうが
警戒心がなくて太っていることに気付きました。
大学に来ている訪問者がよく食べ物をあげているからでしょうね。
こちらが道端のリスです。
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こちらがキャンパス内のリス。
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かわいい。
by keio-itp | 2014-01-10 17:42 | 2013年UCバークレー・高井

新年

あけましておめでとうございます。UCバークレーの高井です。
本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年度の今頃は、まさかアメリカで新年を迎える事になるとは、想像だにしませんでした。
日本とカリフォルニアの時差は17時間あるので、日本は新年、こっちはまだ大晦日、というのもおもしろい経験でした。

クリスマスを過ぎて新年に入り、大学周辺にはひと気が戻りつつあります。
学生はまだあまりいないので学期中とは雰囲気が異なりますが。

僕はここ一週間、ある問題に取り組むことと書こうとしていた論文を書き始めていました。
論文の内容は、Hilbert 保型形式に付随するアーベル多様体の同種性の判定法についてのもので有名な Faltings の同種性定理を特別な場合に強めたものになっています。
これは僕の Hilbert 保型形式の Fourier 係数による決定条件に関する結果の具体的な適用例になります。
特に、有理数体上の楕円曲線に対しては、ある定数より小さい素数 p で導手を割らないところでの p 個の元の体での有理点の個数を数えることで判定できて、より簡単になります。

春学期が始まるまでの時期は、じっくり集中してこれらの仕事を続けていく感じです。

今回は家の窓から見えた夕焼けをアップしておきます。
毎日こんな景色が見れるなんて本当に贅沢ですね。
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by keio-itp | 2014-01-02 16:47 | 2013年UCバークレー・高井

日本食

UCバークレーの高井です。
今週は研究に集中できた一週間でした。
毎週行われていた Number Theory Seminer も先週で終わり、冬学期も来週には終わり冬休みに入ります。
これでまた更に研究に集中できる状況になりそうです。
そんな中、街の雰囲気はどんどんクリスマス化してきております。


今日はポスドク仲間の Kenji がオークランドで最近発見した日本食屋さん「B dama」に同部屋の町田さんと僕を誘ってくれて、行ってきました。
店内の様子はこちら。
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日本語が飛び交うお店でなんか日本に帰ったような気分でした。
みんなで幾つか頼んでシェアしようって言っている中で、個人的にカツ重を食べてしまい申し訳ありません。
久々の日本食、美味しかったです。
誘ってくれてありがとうございました。
by keio-itp | 2013-12-16 22:12 | 2013年UCバークレー・高井

最近の気候

UCバークレーの高井です。
こちらは今週に入ってからグッと寒くなりました。
とはいっても、こちらの知り合いの方曰く、東京よりは寒くならないとのことで少し安心しております。

今日の天気はあいにくの雨。なのですが、実は今日の雨でこちらに来てわずか3日目の雨なのです。
先々週に2日間降ったのが最初でした。
こんなには雨が降らないなんて日本に住んでいたら考えられませんよね。

どうも僕が到着した10月は乾期の終わり頃だったようで、10月中は雨が降る気配は一切ありませんでした。
こちらでは一般に10月から2月が雨季にあたるそうで、11月の中旬あたりから徐々に曇りの日が増えてきています。
雨期と聞くと日本の梅雨を想像してしまいますが、梅雨の様にじとじとと毎日降り続けるようなものではなく、降るときにダァっと降る感じらしいです。

最近は景色などもどんどん雲や霧などでクリアに見えなくなってきて、もっと写真を撮っておけば…と後悔しております。
やはり気候なども予習すべきですね…。

数学科のある Evans Hall はすごく見晴らしの良い所に建っています。
今回はその Evans Hall の10階から撮った写真を載せておきます。
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by keio-itp | 2013-12-07 17:53 | 2013年UCバークレー・高井

研究についての続き

UCバークレーの高井です。今週も先週に引き続き、書類を書いたり研究したりといった一週間でした。
なので今回は先週の続きとして、研究の内容について書きます。

前回も話した通り、Manin 予想の為には、Hilbert 保型形式と四元数環の保型形式に対する Jacquet-Langlands 対応の整数版が必要です。
Jacquet-Langlands 対応とは、通常の保型形式のなす空間と四元数環の保型形式のなす空間の間の対応のことで、ほとんどの文献では各保型表現の間の対応として紹介されています。
Jacquet と Langlands による証明はトレース公式によるもので、その対応の存在を証明するというものでした。
特に、この証明からは標準的な写像は選べません。

整数論や数論幾何において、よく整数環上の構造というものを考えます。
例えば、通常の保型形式のなす空間でいうと、Fourier 係数が整数のもの全体で張られる整数環上の加群などがそうです。
四元数環上の保型形式のなす空間にも別の方法で整数環上の構造が入ります。

ここで、Jacquet-Langlands 対応がお互いの整数環上の構造を保つとうれしいのですが、トレース公式による証明ではわかりません。

ではどう示すか。これに関しては Hida さんの本に書いてある Hecke 環上の加群に対するペアリングの性質と複素数体上の Jacquet-Langlands 対応の存在を組み合わせて作る方法と、Ribet さんによるモジュラー曲線と志村曲線の悪い還元から決まる指標群を比較する方法があります。
私の問題への応用には、前者の方法でうまくいきそうなのですが、後者の方法も面白そうで学びたくなりました。

現在は、前者の方法を使っての Manin 予想への応用を検証しつつ、後者の方法の Hilbert 保型形式への拡張についても (既に知られてるか微妙なところのようですが) 考えているという感じです。
何かわかり次第、ご報告いたします。

今回も特に載せる写真はないので、毎日家のあたりから見える夕日の写真を載せておきます。
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きれいですねぇ。
by keio-itp | 2013-11-27 13:46 | 2013年UCバークレー・高井

研究について

UCバークレーの高井です。今週は書類を書いたり研究したりといった一週間でした。
なので今回は最近の研究について書きたいと思います。

ここでの研究の一つの目的は、Manin 予想と呼ばれる保型形式に関する予想について知られている部分的結果の Hilbert 保型形式と呼ばれる多変数保型形式への拡張を行うことです。
この研究は Hilbert 保型形式に付随するアーベル多様体の Tate-Shafarevich 群の位数の素数による非可除性に関する問題の為の補題として生まれました。

Manin 予想について説明します。正規化された有理数係数 Hecke 固有 newform に対して、それに付随する楕円曲線へのモジュラー曲線からの modular parametrization と呼ばれる写像が決まります。
この時、楕円曲線の整数環上のモデルに対する不変微分形式の基底をこの写像で引き戻すと、元の newform に対応するモジュラー曲線上の微分形式のゼロでない有理数倍になります。
この有理数の絶対値を Manin 定数と呼びます。Manin はこの定数が 1 であると予想しました。
この数は楕円曲線(の L-関数の代数的部分)に関する計算を、より計算しやすい保型形式(の L-関数の代数的な部分)に関する計算に持ち込む際に、ピリオドのズレとして生じる数であり、計算上でも 1 であるとありがたい定数です。

この定数が整数であることや、レベルを割らない素数では割れないことは Edixhoven や Mazur らにより有理数係数の一変数保型形式に対して知られています。
一般係数の一変数保型形式に対しては付随するアーベル多様体の次元が上がり定義すら難しくなるのですが、この場合については Agashe-Ribet-Stein によって同様の結果が得られています。

この研究の目標はこれらの結果を Hilbert 保型形式に対して拡張することです。
この場合についてはどう定義するのがよいかもわからない状態でしたが、最近、志村曲線と Jacquet-Langlands 対応の整数版を使って定義することが自然だとわかってきました。

今後はこの定義に基づいて各性質を導いていくのですが、Ribet さんとの会話の中で生まれた疑問について考える為に、Eisenstein イデアルの勉強に寄り道したりもしています。
進捗状況についてできる限り報告していきます。

今回は数理科学科のある Evans hall の写真を載せておきます。
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by keio-itp | 2013-11-20 00:55 | 2013年UCバークレー・高井

スタンフォード大学

UCバークレーの高井です。今週はスタンフォード大学にて講演を行ってきました。

スタンフォード大学は、UCバークレーから車を使えば1時間掛からないほど近いのですが、電車で行くとサンフランシスコ経由でぐるっと回るので2時間強掛かります。
具体的な経路を書くと、UCバークレー最寄駅のダウンタウンバークレー (Downtown Berkeley) 駅から電車バート (BART) で、終点のミルブレー (Millbrae) 駅まで行き、そこからカルトレイン (Caltrain) と呼ばれるサンノゼ (San Jose) まで繋がっている列車に揺られ、パロアルト (Palo Alto) 駅で下車。そこから1キロくらい歩くとスタンフォード大学に着きます。
カルトレインはほとんどの車両が二階建てでバートに比べて大きく、車内もきれいで快適でした。
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スタンフォード大学は広大な自然の中にあり、キャンパスも閑静で、研究に集中するにはもってこい、という感じでした。
ただ近くにお店などが少なく車または自転車がないと住みづらいそうです...。
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現在、スタンフォード大学の数論グループには Conrad さん、Venkatesh さん、Soundararajan さんらがいらっしゃって、院生、ポスドクの方々も多く、活気に溢れていました。

講演では「CM体の相対類数の非可除性」に関する結果について話しました。
これまで同様の話をいろいろなところでしましたが、今回は結果に使われる U_p, V_p トリックの有理数体上での復習とその総実体の場合の改良点を中心に話しました。
そこにいらしていた Dasgupta さんの質問にうまく答えられなかったのが心残りです。

その後、キャンパス内のレストランでランチをご馳走になりました。
この夏にアトランタで知り合ったスタンフォードのポスドクの Robert さんと再会できたりと、凄くいい経験になりました。
呼んで下さった Conrad さん、ありがとうございました。

さて、これで予定されていた講演は終わったので、今後はより研究に集中していきたいと思います。
by keio-itp | 2013-11-11 16:18 | 2013年UCバークレー・高井

アメフト

4週目

UCバークレーの高井です。4週目にして、遂にアメフトの試合を観ました!
アメリカでは大学スポーツの人気が凄くて驚きです。
中でもアメリカンフットボールがすごい。

今回はホームでアリゾナ大学のチームを迎えての一戦でした。
ホームの会場は大学の敷地内に有るのですが、もうプロ用の物としか思えないほど豪華です。
客層も日本のプロ野球に来る客とほぼ同じような感じで、歴史を感じます。

僕もルールを予習して挑みました。
勝手にラグビーと同じようなルールと思っていたのですが、全然違うんですね。
細かいルールを無視して、誤解を恐れず言うと、4回のチャンスの中でスタートポジションから10ヤード進むことを試み、失敗するとそこから相手の攻撃、成功するとまたタックルされたところから4回のチャンスで10ヤード進む権利が与えられる。
これを繰り返して、相手のゴール(エンドゾーン)に入れば得点という具合です。

かなり派手なスポーツなのだと思っていたのですが、10ヤード進むのは意外に難しく、3ヤード進んだら拍手、次4ヤード進んで拍手…みたいな感じで、忍耐のスポーツだという印象を受けました。

こんな感じなのでワンプレーごとに止まってはやり直しの繰り返しで、見る側にも忍耐が必要。
サッカー好きの僕としては、1クオーター1時間×4はちょっとしんどかったです。

会場はこんな感じ。
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結果は 28-33 でアリゾナ大学の勝利。これで UC バークレーは1勝8敗。
あと3節あるみたいなので頑張ってほしいですね。

研究については、Jacquet-Langlands 対応の integral version について調べているところです。
詳しくは次の機会に。
by keio-itp | 2013-11-04 16:19 | 2013年UCバークレー・高井

3週目

UCバークレーの高井です。バークレーに来て早くも3週目が過ぎました。
なんだか時が経つのは早いですね。

3週間が経ってようやく生活が落ち着き、また書類関係の仕事もひと段落して本格的に研究に着手し始めました。
研究の方はジワジワと進んでいます。それについては次回書くことにします。

そんな中、UCバークレーの数学科に海外学振で在籍されていた集合論を研究されている池上さんがイタリアにポスドクとして渡欧されるということで、送別会を兼ねて飲みに行きました。
メンバーは池上さん、僕と同じ部屋で確率論を研究されている町田さん、現在ポスドクとして Geometric Topology を研究されている Kozai さんと僕の4人で、場所は Free House という大学近くの雰囲気の良い飲み屋さんでした。

飲み会では、お互いの研究の話から、池上さんのバークレーでの思い出や、池上さんと Kozai さんのお勧めのレストランの話まで、幅広い話で面白かったです。
また、その店のラガービールは癖がなく美味しくて、楽しい飲み会でした。
池上さん、イタリアでも頑張ってください!

写真を取ることを忘れていたことが、心残りです。

ということで今回は特に載せる写真がないので、UCバークレーの名所である Sather Tower の写真を載せておきます。
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by keio-itp | 2013-10-28 12:31 | 2013年UCバークレー・高井