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慶應義塾ITP派遣生からの現地報告書です


by keio-itp
LENSにてインターンシップ中の阿部です。

新しくきたもので光源の明らかな線幅狭窄化はできていませんが、もともと期待していた別の効果が確認されました。今週はもう一つ特性の異なるものでためし、さらに少し実験系を拡張して実験をしようということになっていましたが・・・。レーザーが光らなくなりました。自分が見ていないところでおこったので、光らないと聞いたときに言われたことがわかりませんでした。このレーザーを数週間以内に使おうと思っていた人はすごく怒っていました。自分もショックでした。原因は静電気によるものだと思います。擬似的に同じような状況を作ってみて、過電流が流れることを確認できました。

代替品はありません。やろうと思っていたことの半分はもう一台のレーザーでもできるので、そちらを使っての実験を進めていく予定です。

進捗報告の仕方に関しても少し書いておきます。もともと英語で日報を書き、それを読んでもらっていました。残り二週間を切り、自分が帰国してもデータがわかるようにまとめておいてほしいというリクエストをもらい、日報に測定データのファイル名や条件をいれるという作業が加わり、事務的な仕事量が増えました。もともと実験ノートには記載していましたが、それを再度書き出し第三者にもわかるにはと考えながら条件を付記してまとめています。

【今週のイタリア語】
scusi
すいませんの意味です。

週末にヴェネツェアに行ってきましたが、あいにくの雨模様でした。ヴェネツィアは細い道が多く、街全体が迷路のようです。
結果が出始めたと思ったら_e0194142_5135240.jpg

こんな感じの路地ばかりなので人が行きかい、傘同士がぶつかったときにこれを何回も言うことになりました。
カーニヴァルの期間でもあるので雨の中でも仮装していたひとが多くいました。
# by keio-itp | 2014-03-05 05:51 | 2013年LENS・阿部

実験あるのみ

LENSにてインターンシップ中の阿部です。

実験器具がなくて進まないという状況はとりあえず解消されました。
これで後は想定通り光源の線幅が狭くなれば(単色性があがれば)、自分の今回のインターシップ中のミッションはほぼ達成されます。この「線幅を狭くなる」ということの確認のために少し現状の測定器に手を入れなくてはいけいないという段階です。具体的な作業としては抵抗やコンデンサーといった素子の変更、それによる性能の変化が生じるので再評価をしていく予定です。

最近は自分のたずさわっているレーザーが次のテーマで必要ということで、研究室のみんなが今何やっているのか?、どうなっている?と聞いてくるようになりました。誤解がないように言っておくと、これまでも進捗報告や相談はしてきましたが、それをしていた数人以外からの声かけが多くなったという印象です。研究室になじんできたというのも大きいかもしれません。


今週の一枚は羊の群れです。
朝研究所に向かおうと思ったら、目の前に白い多数のものが横切っていきました。研究室の人に聞いたらたまに放牧しているそうです。羊飼いらしきひとが後ろからついていってました。
実験あるのみ_e0194142_521036.jpg

ここ普通にスピード出した車通る道なんだけど、大丈夫かなーと思ってしまいました。


【今週のイタリア語】
questo
これという意味です。
実験の会話のなかでもquesto e questo(eはandと同じ)と言ってよく出てきます。
自分は料理を注文する際に指差しながら、mi da quest per favore(これをください)というときに使います。
# by keio-itp | 2014-02-26 05:23 | 2013年LENS・阿部

足踏み状態

LENSにてインターンシップ中の阿部です。

ここまではレーザーを光らせ、その性能評価という「準備段階」だったので、成果と呼べる結果をだすまでには至っていません。滞在期間も残り一ヶ月をきりそろそろ新しいことに取り組みたいということで、前々から構想があった光学的なフィードバックをかけてレーザーの線幅を細くしよう(単色性をあげよう)としています。

なぜこれに着手できなかったかというと自分の実験進捗もありますが、それ以上に他要因が大きく影響しています。こちらの研究室は何かものが必要になったときに研究所内の工場に依頼します。自分の知っている限りでは機械、電気、光学の作業を専門に受け持っている部署があります。ここの部署の人たちは数人程度、10以上ある研究室の要望にこたえるので、納期に関しては結構時間がかかる状況です。ということでここに依頼しているものがこないので新しいことに取り組めていません。ただ、ここで作ったものは一般的に売っているものより性能がいいようです。たとえばレーザーの電源のノイズが小さいと論文に書かれていました。

ということで、今は細かい測りなおしや研究室の一番大きいテーマの見学&お手伝いをしながら、ものがくるのを待っています。

【今週のイタリア語】
calcio
サッカーのことです。先週末はセリエaの試合を見に行きました。フィレンツェを本拠地としているACF フィオレンティーナとインテル・ミラノの試合です。チケットは一番安い席でゴール裏の席でした。フィレンツェでかつ日本人が出る試合がいいとおもい、前々からこの試合に行こうとチケットを手に入れました。
足踏み状態_e0194142_504070.jpg

写真は試合開始前の式典の様子です。反対側の席は熱烈なフィオレンティーナのサポーターがいて発煙灯がたかれています。結果は2-1でインテルの勝ちでした。まわりのイタリアの人の熱い応援にのせられフィオレンティーナを応援していたので、ちょっと残念です。
応援もforza! forza!(がんばれ、がんばれ)や英語や日本語が混ざったへんなものでしたが、決定的なチャンスを喜んだり、よいプレイがあったら拍手したりしながらよい観戦ができました。
# by keio-itp | 2014-02-19 05:18 | 2013年LENS・阿部

アート

シカゴ大学の花井です。

解析していた非平衡バージョンのギャップ方程式を解くプログラムが完成し、少しずつ最初の結果が出始めてきました。平衡極限をきっちり再現することを確認し、先行研究との対応も良好です。

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シカゴの中心街にあたるダウンタウンを散策してきました。シカゴは芸術の街で、歩いていると多くの“アート”に出会います。

写真は、その中でも一番人気の「The Bean」です。鏡でできた豆だと僕は理解しています。
アート_e0194142_3305889.jpg

豆の下に入ればこのとおり!像がゆがんでて気持ち悪くなりました。
アート_e0194142_3315347.jpg


もうすこし歩くと人の顔をした物体が。
アート_e0194142_3361535.jpg

応募すれば、自分の顔も写してくれるみたいです。応募する気はありませんが。

さらに、街中には巨大な赤いキリン(僕の解釈)がいました。
アート_e0194142_342382.jpg



下の写真は、ピカソの絵を実際に作ってしまったものだそうです。
アート_e0194142_3471875.jpg

僕には信じられませんが、牛とかに見える人もいるようですね。僕にはマントヒヒにしか見えません。
# by keio-itp | 2014-02-16 03:58 | 2013年シカゴ大学・花井

赤外検出器

LENSにてインターンシップ中の阿部です。

2週間前に赤外光の検出について書きました。今回は実験で測定する際に使う検出器について書こうと思います。感度をあげる(光が弱くても検出できる)、雑音を小さくするという目的のために赤外線検出器は冷やすことが多いです。検出素子を冷やすのに慶應でもこちらの研究室でも液体窒素を使っています。液体窒素の温度は77K(-196℃)で、取り扱いには注意しないといけません(取り扱いについては慶應でも寒剤取り扱い講習会があるのでそちらを参照)。

それではなぜ雑音が小さい必要があるかというと
①レーザーに関する雑音のみ測定したい
これはちょうど今測定しています。レーザーの性能の一つにレーザー固有の雑音があります。検出器の雑音が大きいとレーザーの雑音が検出器の雑音によって見えなくなってしまうということがあります。
②信号の信号雑音比をあげる
これはレーザーが目標の性能をもっていると①などの測定から判断できたとき、次にデモンストレーションとして原子や分子の分光をします(吸収を見ます)。このとき得られたスペクトルが検出器の雑音によって汚くなるのを避ける必要があります。
実際の検出器はこんなものです。
赤外検出器_e0194142_8335276.jpg

(浜松ホトニクスHPより)
上の金色がふたになっていてここに上戸をさして液体窒素をいれます。検出素子自体は下側の金色と白色の真ん中の部分さらに奥にある1 mm程度の大きさのものになります。

今週は雑音測定の原理と測定法を理解し、実際に測定しました。また、二台目の量子カスケードレーザーも無事に発振を確認でき、その光の光軸調整などにとりかかっています。


先週末は日帰りでローマに行ってきました。一度実物のコロッセオを見てみたいということで計画しましたが、バチカンにも行きたい、ポポロ広場にも行ってみたいということで入場自体はどこもせずに歩いて滞在5時間が終わりました。

これでも時間が足りないくらいで帰りの予約していた電車の時間ぎりぎりに駅につくといったありさまでした。
しかしこのおかげでローマの街がわかりました。このインターンシップの期間中では再度くることはないと思いますが、次来る機会にはコロッセオとバチカン美術館の中に入ってみたいと思える小旅行でした。

フォロロマーノ側からのコロッセオ
赤外検出器_e0194142_852879.jpg

サンピエトロ
赤外検出器_e0194142_86592.jpg


【今週のイタリア語】
Pronto
これは電話にでるときに言う言葉で、日本でいう「もしもし」にあたります。
ただ、これを言うときのこちらの人たちはどこか役者がかっているというか、おおげさで最初は少し違和感をもちました。
ちなみに自分は内線、外線問わず、まだ電話を取ったことがないので、実際に使ったことはありません。
# by keio-itp | 2014-02-13 08:29 | 2013年LENS・阿部